医師の転職

医師の転職方法と具体的な手順

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医師として働いていてたまに脳をよぎる言葉、転職

辛い時に

とりあえず転職すれば良くなるかなー

なんて思いながらも、目の前の仕事を淡々と片付け、時間だけが過ぎていく。

僕にもそういう時期があった。

しかし1度芽生えた「転職しようかな」という芽は、消える事なく心の中に残り続ける

医師として働いていて感じる理不尽な事、大変な事。

凹んでいて何かにすがりたい時、全てを投げ出したくなる時。

あらゆる場面でその芽が育ち、やがて強い意思へと変わっていく。

 

少しでも「転職しようかな」と思ったらやるべき4つのステップ

心の中で「転職」の2文字が少しでもよぎったら、いきなり転職するのはやめておいた方が良い

なぜなら転職によって今の不満が改善されるかどうか、それはわからないからだ。

そこで、まずは自分の不満カードを作ってみる事をオススメしたい。

具体的な手順としては

  1. 5項目のうちどれに不満があるか書き出す
  2. 改善したい順に優先順位をつける
  3. どうやって改善するかを上から順番に考える
  4. いつ転職するかを考える

必要なものは紙とペン。ノートでも良い。30分もあればできると思う。

 

1、5項目のうちどれに不満があるか書き出す

医師として働いていて、仕事に漠然とした不満がある時、その不満は大きく5つに分ける事ができる。

それは

  • A、時間がない
  • B、お金がない(給料が少ない)
  • C、仕事内容に不満
  • D、人間関係に不満
  • E、病院設備に不満

の5つ。

自分の心の底に沈んでいる、泥の中に埋まっているあらゆる不満をまずは書き出してみよう。そしてそれら1つ1つの小分類を、この5分類のうちのどれに当てはまるのかを振り分けよう。

例えば

32歳男性医師A。未婚。結婚せずにバリバリ仕事をしたい。現状の不満は病院が赤字で新しい機械を入れてくれず、最新機器を使ったオペができない事(病院設備に不満)。また症例数が少なく難しい症例は近くの大学病院に送られてしまうため、よくある疾患の経験しか積めない事(仕事内容に不満)。

という人は、主にCとEに不満がある事になる。

35歳女性医師B。既婚。最近第一子を出産し子育て奮闘中。時間は融通を利かせてもらっているものの、給料が少ない事が不満(お金に不満)。また勤務先が家から少し遠いので、もう少し近い病院で働きたいと思っている(立地に不満)。

という人は、BとEに不満を持っている。

 

2、改善したい順に優先順位をつける

次に大分類5項目を改善したい順」に並べてみよう

上記例の医師Aの場合は大分類DかEがトップになるだろうし、医師Bは大分類BかEがトップになるだろう。

また順位をつけるだけだとわかりにくいので、改善したい度を合計100だとして、100を振り分ける形にするとなお良い

 

3、どうやって改善するかを上から順番に考える

次に「改善したい度」が高い項目から、どうやったら改善できるかどうかを考えていこう。

例えば医師Aの場合、最新機器に関しては院長に交渉次第で買ってもらえる可能性はある。症例に関してはいかんともし難いので、病院そのものを変えるしかなそうだ。

病院の立地に不満がある場合、それはもう勤務先を変えるしか改善方法はない

次に手順2でつけた、自分の中での大分類の重要度順にその改善策を見てみよう

医師Aにとって大分類C(仕事内容の不満)が最重要項目である場合、仮に機器が新しくなっても最大の不満は消えない事になるので、職場を変える事が最適解となる。

大分類E(機器がない事による病院設備の不満)が最重要項目である場合、院長に機器購入を交渉してダメだった場合転職を考えれば良いのであって、まずやるべき事は院長への機器購入の打診である。

こうする事で、自分の不満の根源が何で、それがどれくらい自分の中で優先度が高くて、どうする事で改善できるのか、が見えてくる

場合によっては転職がしないと改善できない項目もあるだろうし、いきなり転職しなくても病院の上層部や上司と交渉する事で改善される可能性がある。

多くの場合労働時間やお金の不満が多いが、単純に給料が足りないだけならば、まずは単発バイトだけでも探してみても良いかもしれない。

この手順に従って自分の「不満カード」を作れば「自分の心の底にある現状に対する不満を」最短ルートで効率的に解決する手助けとなるはずだ。

 

4、いつ転職するかを考える

それでもやはり転職しないと解決できない問題は多々存在する。

  • 上司と合わない
  • 職場の人間関係がめんどくさい
  • 設備が古い
  • 症例が偏っている

など、病院特有の現象は、努力によって改善できる程度に限りがある

逆に時間が無い、お金が少ないといった不満は、上司に相談して少し仕事量を減らしてもらったり、院長に給料について相談したりして改善される余地は十分ある。

改善しようと試みた上で、不満の解決が難しければ、次に考えるべきはいつ頃転職するか。転職のタイミングについてだ。

  • 自分の手持ち患者をいつ上司に渡すか
  • 外来患者にどう説明して、その後のフォローをどうするか
  • 医局にはいつ伝えるか
  • など考えることはたくさんある。

そして大体いつ頃に病院を辞める事ができそうかわかったら、いよいよ次の勤務先探しをする事になる。

 

オススメの医師転職サービス

ここまで来たら、次にやるべき事は医師の転職サービスへ登録する事。

 

1、エムスリーキャリア

m3.comを展開する、皆さんご存知エムスリー

医師向けのメガサイトで、論文検索もできたり医療系のニュースについて深堀してあって、結構面白い。個人的には当直中につい見てしまうのだが、見始めるとなかなか止められない。

そのエムスリーの子会社である医師転職のエムスリーキャリア業界の巨人とも言って良い。

親会社のエムスリーだが、時価総額がなんと1兆円以上ある大企業。

本気で転職するなら、まず頼れる転職会社である。



 

2、メディウェル

メディウェルが展開する医師転職ドットコムも、業界規模としては最大級で、エムスリーと肩を並べる。

全国47都道府県を網羅する、大手医師転職支援サービス。

またベテラン向けの40代50代60代の医師転職ドットコムというサービスも展開している。中年以降で骨を埋める病院を探している人の場合、こちらの方が良いだろう。

転職実績としても1万人以上の転職を手がけているとの事。なお日本の医師免許保有者は大体30万人程度。

ここも転職するならばぜひ提案を受け、提案内容を他社と見比べて吟味するべき。



 

3、リクルートメディカルキャリア

こちらも転職業界の巨人、リクルートが展開する医師専門の転職サービス。

リクルートといえば新卒のリクナビなど、人材業界全体を支配している大企業。リクルートメディカルキャリアは、その医師版と言ったところだ。

ここは何といっても、30年以上のキャリアがある事が特徴。

大手人材紹介会社リクルートのネットワークを使って、思いもよらぬ案件を提示されるかもしれない。



 

4、MC-ドクターズネット

株式会社メディカルコンシェルジュが展開するサービス。

MC-ドクターズネットの特徴は、地方に強い事。拠点も複数地方に存在しており

  • 北海道
  • 静岡
  • 浜松
  • 岡山
  • 広島
  • 香川
  • 愛媛

など。

地方の案件が豊富で、会社規模も単独企業としてはそれなりの規模。

もちろんエムスリーやリクルートといった大企業と比べると企業規模は小さいが、地方という的確なニーズを突いている点は評価できよう。

地方で転職を考えている人MC-ドクターズネットを利用した方が良いだろう。


 

5、マイナビDOCTOR

大手のマイナビが運営する医師転職サービス。

マイナビDOCTORの特徴は、首都圏に強いこと。

具体的には

  • 東京
  • 千葉
  • 埼玉
  • 神奈川

の4県の転職案件に強い。

首都圏での転職、非常勤バイト探しをするのであればオススメ。


 

6、民間医局

民間医局はご存知の通り、医師賠償責任保険などで有名だが、転職支援サービスも行っている。

中には「週3で常勤+バイト」みたいなフレキシブルな働き方をする人もいるだろう。そういった場合はバイト先の医師賠償責任保険を自分でカバーしなければならない。

保険加入と同時に民間医局に登録し、ついでに転職先も探す、となると手間を省くことができよう


 

 

まとめると

全員に等しくオススメできる転職サービスは

の2つ。

首都圏での転職を考えている人にオススメなのは

地方での転職を考えている人にオススメなのは

より多くの案件を見比べて、転職で絶対に失敗したくない場合は

の2つにも登録しておくと良い。

 

今の時代はインターネットで気軽に応募できて、やりとりもメールと電話でできてしまうので、簡単。

もちろん転職エージェントやコンサルタントに、1度は面接するとは思うがそれもそれほど時間がかからない。

そしてその時に転職エージェントやコンサルタントに、上記の不満カードを渡してみよう。そうすると改善したい度が高い物から、改善されるような勤務先をコンサルタントが探してくれる。

複数会社が存在するが、上記に列挙したようなある程度の規模の会社には一通り登録する事をオススメする。なぜならば、各社少しずつバックボーンや得意分野が異なるため、提案される病院も変わってくるはずだから。

そして「不満カード」を元に条件を伝え、コンサルタントからの提案を複数出させて、各社見比べてみよう

似たような条件で出てくるだろうが、転職というのは人生にそう何回も無い、大きな決断

後悔のないよう、よく吟味してより良い条件を選べるようにしよう。

 

檻が開いているのに出ないゾウにはなるな

僕は毎日朝7時から日が変わる頃まで、土日も月8日あるうち2日は当直、2日はバイトという日々を送っていた時期があった。

何とかして今の状況を変えたい

そう思って病院を変えて、今の自分がいる。振り返って、自分の決断を信じてあげて本当に良かったと思う。

さて、ゾウと檻の実験をご存知だろうか。

ゾウを狭い檻に入れると、最初は何とかして出ようと努力をする。しかしそれができないとわかると、出る努力をしなくなる。

そして最後には、檻を開けても出てこようとしなくなるという。

何も考えずにただ耐えて耐えて、苦しんで働いていると、徐々に思考が鈍って来てしまう。

道を開こうと思えば開くことができるのに、それができない。

する気力が無くなってしまう。

いきなり転職しなくても、まずは上記の「不満カード」を作るところから始めて、不満を解消する努力はするべきだと僕は思う。

檻から出る努力をしなくなったら、良いように使われるだけだ。

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