医局という組織は、完全にトップダウンの古い組織である。
上の言うことは基本的に絶対。
そういった権力集中型の組織では、当たり前のように嫌がらせやイジメのようなものが横行している。
いい大人にもなって、ましてや医者にまでなって、一体何をしているんだという気になるだろうが、実際にある。
地味に痛い医局の罪、バイト禁止の刑
僕が体験した話ではないが、僕の所属していた医局では、あらゆる処罰の方法として「バイト禁止」という罪があった。
例えば無断欠勤したとか、学会参加を命じられたにも関わらず行かなかったとか、何かしらの罪?を犯した代償として、バイト禁止というものがあった。
中にはバイトを割り振っている係の先生と、仲が悪いというだけでバイトに行ける回数が減ったり、バイトの質が悪くなったりして、結構ギスギスしていた。
バイトというのはイコールお金であり、お金とはその人の人生を動かす。
バイトを禁止したり、動かしたりするというのはその人の人生を動かす事と同義であり、動かされた側も必死になってそうならないよう、努力できるところはする。
医局では人事権に次いで、バイトの割り振りをする人間に大きな権力がある、医局員の生殺与奪権を握っていると言っても過言では無い。
脅されて医局を辞めさせてくれない話
僕が医局を辞める時、言葉を選ばないでいえば脅された。
最初は
本当に辞めるの?1人でやっていくなんて不安じゃない?
と、不安を煽る感じだったのが
周辺地域で医者として働けると思うな
もし戻ってきてもポストは無い
という、恫喝に近い言葉をいただいた。本当にありがたい。
そんなクソなお言葉を大切に受け取って、絶対にやめようと心に誓った。
医局を辞めさせないよう、変な圧力をかけてくる事があるだろうが、それに屈してはいけない。
特に女性の場合、そういった圧力に対する恐怖が勝り、なんとなく医局を辞めれずじまいだという先生が多い印象がある。
医局に頼らなくてもバイトや仕事はいくらでも見つかる時代
しかしながら、こういった古い時代はもう終わった。
バイト先、医師としての仕事のポストを医局が全て握っていた時代は終わり、インターネットの力で完全に自由化された。
一言で言えば、医局の力に頼らないと経済的に立ち行かなくなる、という事が一切無くなったのである。
医局になんて頼らなくても、仕事なんて自分で見つければ良い。
健診や献血のような簡便で誰にでもできるバイトはそれなりに安い収入だし、専門性の高い仕事は高い収入を得る事ができる。
自分のスキルとライフワークバランスを考えて、自分にあったバイトを選ぶ。それらを組み合わせて、自分の人生をデザインする。
医局がバイト先を牛耳っていた時代は終わり、インターネットの世界に解放された。
医師という職業に就く人間が、自由に人生をデザインするチャンスがある。今の時代は本当に素晴らしいと思う。
このチャンスを無駄にしてはいけない。
医師が丁稚奉公し、医局の上層部に利益を吸われる時代は終わった。
新しい時代の医師の人生を歩むべきだ。