医師のバイト

医師のバイト案件が減少傾向な理由

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近年肌感覚として、医師のバイト案件が減ってきているように感じる。

正確に言うと、報酬の安いバイトは数々存在するが、報酬の高いバイトが減少してきたな、という印象を受ける。

一体なぜなのだろうか?

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医師のバイトが減少傾向な理由

僕が思うに、医師のバイト数を減少させている圧力は2つある。

  1. 病院経営状況の悪化
  2. バイトをする医師の数の増加

の2つ。

 

医療費削減→病院経営状況の悪化

厚生労働省によると、高齢化した日本の医療費はうなぎのぼりであり、今後も上昇していくと見込まれる。

国としては医療費を何とかして抑えたい。そこで国は、僕達医師が医療行為を行った対価である「保険点数」を縮小させようとしている。

この「保険点数」が高いと、病院が国からもらえるお金が増え、病院の収益が上がり、医師やその他病院スタッフの給料になる。逆に保険点数が減ってしまうと、病院は国からもらえるお金が減り、病院の経営状況が悪化してしまう。

高齢化が進み医療費がかかり過ぎてしまう現状で、国が病院へ支払うお金を減らした結果、最近の病院経営状況は軒並み悪化している。赤字を出している病院も多数あるという。

そうすると、病院経営者としては当たり前だが人件費を削らなくてはならない。

バイトで医師不足を賄っている病院などでは、スタッフの給料も減らし、最終的には医師のバイト代まで減少、というのが今の状況だと思われる。

 

バイト医、フリーランス医師の増加

また最近はバイトだけで生活する医師、フリーランス医師が増加している事も、バイト単価を下げる圧力になっているだろう。

同じ1日10万円のバイトでも、やりたい人がたくさんいる地域や仕事内容だと単価は下がる。あまり人が集まらなければ維持ないしは単価は上昇する。

単純に需給バランスの問題で、都市部ではこの傾向が顕著。

都市部でラクな、大したスキルや知識の必要がないバイト代は、どんどん減少している

しかしながら一部の難易度が高いバイト、地方のバイトでは、まだまだ美味しいバイトがたくさんある。

最近のお気に入りは、静岡専門の静岡医師バイトラボというサービスだ。

地方のバイト探しは、都会の案件に埋もれて探しにくいが、上手に探せばまだまだ美味しい。

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医師のバイト情勢、これからどうなるか?

ではこれから医師のバイト情勢は、どうなるのだろうか。

医療費と人材数、2つの観点から考えよう。

 

医療費がどれくらい削減されるのか、それは読めない

医療費削減による病院の経営状況悪化、それによる人件費の削減については、一体どれくらいまで進行するのかわからない

もしかしたら今後、医師じゃないとできなかった業務が次第に看護師ができるようになったりして「医師じゃないとできない仕事」が減って行く可能性はある

そうすれば、病院としては医師に支払う高い人件費を削減、代わりに安く看護師を使って同じだけの仕事量を確保できる。国としては医療費をある程度削減しても、病院の経営状況を悪化させないため、おそらく今後着手し始めるであろうと僕は予想している。

いずれにせよ、医師のバイト代を高める圧力よりも減少させる圧力の方が現状は強い

 

医師のバイト代、今後は二極化していく

一方医師人材の需給、つまり市場原理によるバイト代の変動については、現在の傾向がさらに顕著になってくると予想する。

難易度の高い、スキルが必要な仕事のバイト代は、高止まりしたまま

医師免許持ちなら誰でもできる、スキルの必要ない仕事のバイト代は、減少し続ける

なぜならば、今後は女性医師も増え、子育てをしながらバイトや非常勤という形で勤務する医師が増える。子育てをしてキャリアを中断してしまうと、どうしても高度な医療に触れる機会を失ってしまう。

産休、育休、あけて少し現場に戻ったらまた産休、というように数年過ごしてしまい、難易度の高い仕事を行うのに必要なスキルを身につける事ができない女性医師が、どうしても一定数出てきてしまうだろう。

彼女達は生活のため、スキルの必要としないバイトに殺到するだろう。

そうして参加プレイヤーが増え、市場原理によってバイト代は減少するはずだ。

一方、スキルが必要な難易度の高い仕事をする上で、どうしても子育てに対するコミット具合が低く、キャリアを中断しなくて済む男性医師が有利になってしまうだろう。

これは男性が有能とかそういう話ではない。

単純に医師という、経験が非常に重要な職種において、キャリアを中断せずに経験を積み上げ続ける事ができるのは、どう考えても有利だというだけの話。

そんな男性医師の数は、女性医師の数が増えるとともに減ってしまう。医学部の定員には限りがあるので、女性医師を増やすと男性医師は減ってしまう。

彼らが行うバイトは、参加できるプレイヤーが元々少なく、かつ今後プレイヤーの数が減少する。市場原理としてはこちらは圧倒的に有利で、場合によってはバイト代が上がるという事もあり得るかもしれない。

今後の医師のバイト代は二極化傾向が強まるだろう

 

これからの時代を生き抜くために

医療費、国の財源、女性医師の増加、あらゆるファクターが複雑に絡み合う中で、完璧に予想をして上手く立ち回るのははっきり言って難しい。

僕がバイトを頑張る理由にも書いたように、僕は今のうちにバイトに勤しむ。

これが吉と出るか凶と出るかは、まだわからない。

僕がバイトを頑張る理由

独太がよく使うサイト

医師転職のエムスリーキャリア

医師転職のエムスリーキャリア は、あのm3が運営する医師向けのキャリアサービス。圧倒的な規模感が特徴。

常勤はもちろん、定期非常勤も非常に豊富。大手m3を運営する会社の元には、自ずと情報が集まってくるよう。

医師の転職という狭い業界において、やはり大手の情報力は必要だ。エージェントサービスなので、希望に合った転職先を開拓してくれる。

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親が大手人材のマイナビだけあって、流石の全国網羅具合。

医師転職というカテゴリにおいて、ここまでは外す事ができないだろう。

フリーになるなら、まずは「太い常勤+定期非常勤」から始める事を、オススメする。マイナビDOCTORで常勤転職+定期非常勤という形で探すのは、効率が良い。

民間医局

本物の医局を抜けたので、民間医局にお世話になっている。

医師賠償責任保険は、絶対に入るべきだ。

自分を医療訴訟から守ってくれるのは、保険しかない。

またバイト案件もそれなりに送ってくれるので、上記2つと組み合わせてたまに使っている。

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