「医師コラム」 一覧

コロナが医療従事者のメンタルを潰す、意外な理由

2020/12/08   -医師コラム

とにかく、コロナが大変だ。 少し前まで余裕があったものの、一気に感染者が増えた。 また冬になり心臓や脳のイベント(心筋梗塞、脳梗塞、大動脈瘤破裂、脳動脈瘤破裂)が増えるため緊急症例も増えてきており、ダブルパンチといった具合だ。 冬は、ただでさえ病院が忙しい。 加えて感染症の脅威にも晒されていて、助け ...

病院統合再編、そのメリットとデメリット

2020/09/19   -医師コラム

昔から日本では 病院が多過ぎる と言われてきた。 実際、人口当たりの病院数は諸外国と比較して飛び抜けて多く、人口当たりの医師数は平均くらいなのに、1施設あたりの医師数は少なくなっている。 1施設あたりの医師数が少ないと、何がまずいか。 端的に言えば、医師への負担がかかる。 医師1人当たりの仕事量が、 ...

勤務医は割に合わないし、何より飽きた

2019/05/03   -医師コラム

まがりなりにも、医師としてある程度の年数を働いた。 嬉しい事もあったし、悲しい事もあった。達成感に満ち溢れた事もあったし、無力感に苛まれた時もあった。 色々あったが、結局のところ残る感情は負の感情ばかりだ。 こんな仕事をいつまで続けるんだろう とか 毎日同じ事の繰り返しで、正直つまらんなあ とか。 ...

医者になんてならなきゃよかった

2018/10/27   -医師コラム

高校生の頃、とにかく医学部に入れば良いと思ってた。 周囲のほとんどの人が部活や恋愛、あらゆる青春を謳歌している中、特に遊びもせずただひたすら勉強した。 頑張って勉強して医学部に入れば、その全てが報われると思ってた。 大学生の頃、とにかく医者になれば良いと思ってた。 頑張って勉強して医学部に入って、ま ...

医者ってブルーワーカーだな、って思う瞬間

2018/10/25   -医師コラム

医者はブルーワーカーだ。 医者として働き出してしみじみと実感する。 僕が医者になる前、医者の仕事に対するイメージは、ザ・ホワイトカラーだった。 ピシッとした白衣を着て高級そうな椅子に座りながらカルテを書いて、看護師などの実行者に指示を出す。 あくまでブレーンとして働く。そう思っていた。しかし実際は全 ...

思った以上に医者という仕事がつまらない、楽しくない

2018/10/23   -医師コラム

医者になってみると思うのが、なんだか医者の仕事というのは思っていたよりも楽しくない、つまらないものなのだ。 思ったよりも頭を使わないし、思ったよりも悩まない。 思ったよりも作業的で、思ったよりも感情は排除される。   医者の仕事がつまらない、楽しくない理由 医者の仕事がつまらないな、と僕が ...

雑務に忙殺される日々…医師としての仕事に注力できない現実

医者として働いていると感じる事、それは この仕事医者がやらなくても良くない? という仕事がとにかく多い事。 このページを見ている皆さんも感じた事が絶対にあるはずだ。 まずレセプト。 あの診療報酬のチェック作業、必ずしも医師がやらなくてはいけないだろうか。 僕が思うに、あれは医師である必要は全くない。 ...

忙しく働くお医者さんに告ぐ、もっと家族との時間を大切に

朝6時30分に家を出る。 病院に着いてコーヒーを飲む間も無く働き始める。午前中の時間が流れるように過ぎていく。 息つく暇もなく、カルテを書きながら昼食を食べて、トイレには2回行くのみ。 それ以外の休憩は一切無しで働き続けて、やっと仕事を終えて時計を見ると22時。 今から家に帰って、家に着くのが23時 ...

「お医者さんってお金持ちなんでしょ」ー世間の認識と乖離する現実、勤務医の苦悩

お仕事何されてるんですか、と尋ねられて、医師だと伝える。するとたまに、こんな事を言われる。 すごいですね、お医者さんってお金持ちなんですよね その時僕は必ず 「そうでもありませんよ、あはは」 と返答をする。そうすると大抵 「またまたご謙遜を」 みたいな返答が返ってくる。 もし仮に本当にお金持ちだとし ...

研修医をドロップアウトしそうでも、なんとか食らいつけ

初期研修医の仕事は大変だ。 どの病院で働いても、研修医は3日に1日は当直明けで眠そうに目を擦っている。最近は当直明けに帰ることができる病院も増えているようだが、実際にはそうではない病院も多いだろう。 レポートやらCPCやら本当にやる必要があるのかどうかわからない雑務を課せられ、大した給料は貰えず、医 ...

専門医の意味、必要性は?メリットとインセンティブについて

専門医。 医師や医学生であれば、必ず聞いたことはあるだろう。 そうでない人も、いつも受診するかかりつけの病院に「○○専門医」という証書が飾られているのを見たことがあるかもしれない。 何かしらの理由でネットで病院を検索する時に、その科の専門医を持っている病院を探してしまっているかもしれない。 徐々にこ ...

過労死してしまうくらいなら、頑張らない医者になれば良い

どんな人に挨拶しても、初めて僕の職業を言うと必ず言われる事がある。 お医者さんですか、大変ですね そう、世間一般に医者という職業は「大変」だと思われている。 大変というのは非常に大きな概念だが、概ね 仕事そのもののハードさ 精神的なストレス 労働時間の長さ といった事に対して、つまり物理的、精神的に ...

これからの医師は開業せずにフリーランスを選ぶべき?フリーランスのメリットとは

医師のキャリアと言えば、今までは2つの道しか存在しなかった。 1つは医局内での出世をする道。 最終的には教授、その他医局内で力のあるポストに就く事をゴールとする。どちらかと言えば経済的なメリットを犠牲にし、権力にウェイトが置かれたキャリアである。 近年はこの道を選ぶ若者が少ない傾向にある。 もう1つ ...

先生、やっぱり僕らは株か不動産に手を出さないとダメですよね

先日とある外科系と医師の給料の話になった。 その先生は医師としては凄腕で、業界では有名な先生。全国各地をオペして飛び回り、さらに世界に飛び出て各国で手術をしている。 そんな特殊な技術を持った先生なので、さぞ年収も高くお金持ちなのだろうと思っていた。 しかしどうやら、そうではなかったよう。 先生「いや ...

頑張って働けば働くほど時給が下がる?医師の労働の真実と人生の消耗について

医師として忙しく働いて、ある程度の給料をもらう。働けば働くほど残業代や当直手当が出て、給料は増える。 だから給料を増やすために、たくさん働く。 こう考えて過酷な労働条件に耐えながら働く医師は一定数存在する。 多額の奨学金を借りていたり、家のローンがあったりする場合が多い。 しかし、そうやって我慢して ...

若手医師に告ぐ、本当に医局に入ってしまって良いの?

無事医師国家試験を合格し、晴れて医師免許を取得。2年間の初期研修もなんとかやりきった。 自分の専門を決めて、新専門医制度の事もあり、将来医師が増えた時に少しでも有利になるよう、今のうちから大学病院の医局に所属する事にした。 こういう判断をする初期臨床研修医、医師は多いだろう。 しかし今一度よく考えて ...

自分で逃げ道をなくしてしまう医師の多さ

医局をやめたい。 だけど家を買ってしまったから、この地域で医師として続けていくなら医局はやめられない。 別記事にも書いたように、医師特有の不動産のリスクが存在する。 医師をやめたい。 だけど奥さんが「医師をやめるなら離婚する」と言ってくるからやめられない。 稼ぎがあるのが自分しかいない。 奥さんが専 ...

医師がローンを組んで家を購入、建てることの愚かさ

2018/03/04   -医師コラム

結婚して子供がいる医師で、医師10年目付近になってくると意識する事がある。 いわゆる夢のマイホーム。 医師室では、その年代の医師がマイホーム建設に関する話をしている時がある。 ○◯って会社は高かったけど見積もり通りだった △△はオプションがいろいろついた結果結構高くついた 坪いくらだった? かかって ...

患者家族へのICのタイミングを医師が合わせる問題について

誰かが怪我をしたり急病になったりして、予期せぬ形で病院に運ばれ入院したとする。 そうした場合、患者本人はもちろん家族にとってもまさに蒼天の霹靂であって、医師にどういう状態でどういう治療をするのか説明を求めるのはご最もだ。 この説明を業界用語ではIC(アイシー)と呼ぶ。これはinformed conc ...

常勤医なんてバカバカしくてやってられない

医師の給料を決めているパラメータは、複数ある。 具体的には 勤務地 当直回数 当直内容 時間外勤務 など。 当直回数は、主に若い医師に多い。当直内容は循環器内科や脳神経外科など、特定の専門科に重い負担がかかっている。 つまり上記の複数あるパラメータを決めているのは、ある意味以下の3つである。 勤務地 ...

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